「健康診断の結果を見て、中性脂肪の数値にドキッとした…」
そんな経験はありませんか?
自覚症状がないまま静かに進行し、気づいたときには血管や内臓に大きな負担をかけているのが中性脂肪の怖いところです。
「運動不足だし、揚げ物や甘いものも好きだから仕方ないかな…」と諦めるのはまだ早いです。
実は、毎日の食事に「EPA」と「DHA」という2つの成分を取り入れるだけで、中性脂肪対策がぐっと前進することをご存知でしょうか?🐟✨
これらは青魚に多く含まれるサラサラ成分ですが、ただなんとなく魚を食べるだけでは、そのパワーを十分に活かしきれていないかもしれません。
この記事では、中性脂肪が高くなる原因から、EPA・DHAが体内でどう働くのか、そして効果を最大化する賢い摂り方まで、専門的な視点を交えつつわかりやすく解説していきます。
あなたの血液と血管を守るための、最初の一歩を一緒に踏み出していきましょう!
- 1 そもそも中性脂肪とは?なぜ増えると危険なのか【基礎知識】
- 2 EPA・DHAが中性脂肪を減らすメカニズム【科学的根拠】
- 3 1日に必要な摂取量は?食事だけで達成できるか検証
- 4 EPA・DHAを多く含む食品ランキング【青魚最強説】
- 5 効果を最大化する「食べ方」と「調理法」のコツ【生vs加熱】
- 6 酸化は大敵!EPA・DHAを守る保存テクニックと食べ合わせ
- 7 魚が苦手な人へ。サプリメントの上手な選び方【酸化・含有量・水銀】
- 8 摂取のベストタイミングは?朝・昼・晩いつ飲むべきか
- 9 副作用はある?過剰摂取のリスクと薬との飲み合わせ
- 10 EPA・DHAだけじゃない!中性脂肪を下げる生活習慣【プラスα】
- 11 まとめ
そもそも中性脂肪とは?なぜ増えると危険なのか【基礎知識】

まずは敵を知ることから始めましょう。「中性脂肪」という言葉はよく耳にしますが、具体的に体の中でどんな役割をしているのか、詳しく説明できる人は意外と少ないものです。
中性脂肪は決して「絶対悪」ではありません。私たちが活動するための重要なエネルギー源であり、体温を保つクッションのような役割も果たしています。
しかし、現代人の生活では「使いきれずに余ってしまう」ことが最大の問題なのです。
ここでは、中性脂肪が増える仕組みと、放置することで忍び寄る健康リスクについて、基本からしっかりとおさらいしていきましょう。
中性脂肪の役割と増えすぎるデメリット
中性脂肪(トリグリセリド)は、食事から摂った脂質や、余った糖質が肝臓で作り変えられたものです。
本来は、私たちが体を動かすときのエネルギー貯蔵庫として機能しています。
飢餓に備えるための大切な仕組みですが、食べ物が豊富な現代では、この貯蔵庫が満杯になりがちです。
血液中の中性脂肪が増えすぎると、血液がドロドロの状態になり、全身への酸素や栄養の運搬がスムーズにいかなくなります。
さらに、余った中性脂肪は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されるだけでなく、肝臓に溜まれば「脂肪肝」の原因にもなります。
「痛みがないから大丈夫」と油断している間に、血管の老化を早めてしまうのが、中性脂肪過多の最も恐ろしい点なのです。
隠れ中性脂肪に注意!健康診断の数値の見方
健康診断の結果表がお手元にあれば、ぜひチェックしてみてください。
一般的に、中性脂肪の基準値は「空腹時で150mg/dL未満」とされています。
150mg/dL以上になると「脂質異常症(高トリグリセリド血症)」と診断される可能性が高まります。
また、数値だけでなく「HDL(善玉)コレステロール」とのバランスも重要です。
中性脂肪が高いと、善玉コレステロールが減り、悪玉コレステロールが増えやすくなるという負の連鎖が起こりやすいのです。
たとえ150mg/dL未満であっても、基準値ギリギリであったり、年々数値が上がっている場合は要注意。
それは体が「今の生活習慣では処理しきれないよ」というSOSを出しているサインかもしれません。
早めの対策が、将来の大きな病気を防ぐ鍵となります。😉
EPA・DHAが中性脂肪を減らすメカニズム【科学的根拠】

「魚を食べると血液がサラサラになる」というのは昔から言われていますが、なぜそうなるのか、その理由をご存知ですか?
EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、オメガ3系脂肪酸と呼ばれる良質な脂質です。
これらは、体内で中性脂肪が作られるのを防ぐと同時に、余分な脂肪の分解を促すという「攻めと守り」の両面からアプローチしてくれるのです。
ここでは、EPAとDHAが具体的に体の中でどのような働きをして数値を下げてくれるのか、その科学的メカニズムを噛み砕いて解説します。
肝臓での合成抑制と分解促進
私たちが食事で摂った余分なエネルギーは、肝臓で中性脂肪に合成され、血液中に放出されます。
EPAとDHAには、この肝臓での中性脂肪の合成を邪魔する働きがあります。
酵素の働きをコントロールすることで、脂肪を作らせないように指令を出してくれるのです。
さらにすごいのは、すでに血液中にある中性脂肪の分解を促進し、エネルギーとして燃やしやすくする効果も期待できる点です。
つまり、「新しく作らせない」うえに「今あるものを減らす」というダブルの働きがあるため、効率的に数値を下げることができるのです。
これは特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品の関与成分としても認められている、信頼性の高い作用です。
血液をサラサラにする働きとの相乗効果
中性脂肪が高い状態が続くと、赤血球の膜が硬くなり、細い血管を通り抜けにくくなります。
EPAには、赤血球の膜を柔らかくしなやかにする働きがあり、これが「血液サラサラ」の正体の一つです。
一方、DHAは血管や脳の神経細胞の膜を柔らかくする働きに優れています。
中性脂肪の数値を下げるだけでなく、物理的に血液の流れを良くすることで、血管への負担をトータルで軽減してくれるのがEPA・DHAの強みです。
特にEPAは、血小板が固まるのを防ぐ作用も持っており、血栓ができにくい環境づくりにも役立ちます。
中性脂肪対策と同時に、将来の血管事故リスクもケアできるなんて、まさに一石二鳥の成分だと思いませんか?✨
1日に必要な摂取量は?食事だけで達成できるか検証

EPA・DHAが体に良いことは分かりましたが、一体どれくらいの量を摂れば効果が出るのでしょうか?
「毎日魚を食べるのはちょっと大変…」と感じる方も多いはずです。
実は、厚生労働省が推奨している目標量と、現代人の実際の摂取量には、残念ながら大きなギャップがあります。
ここでは、具体的な数字を見ながら、食事だけで必要な量をカバーすることがどれくらい現実的なのか、一緒に検証していきましょう。
自分に足りていない分を知ることが、効果的な対策のスタートラインです。
厚生労働省の推奨量(オメガ3系脂肪酸)
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、EPA・DHAを含むオメガ3系脂肪酸(n-3系脂肪酸)の摂取目安量を定めています。
成人(18歳以上)の場合、1日あたり約1.6g〜2.2gの摂取が目安とされています。
さらに、中性脂肪を低下させるなどの健康効果を期待する場合、多くの研究や機能性表示食品のデータでは、EPA・DHA合わせて1日1000mg(1g)以上の摂取が推奨されることが多いです。
これは、焼き魚に換算すると毎日1切れ以上、刺身なら5〜7切れ程度に相当します。
「なんだ、それくらいなら余裕かも?」と思いましたか?
しかし、これはあくまで「毎日」続ける必要がある量です。
肉料理の日や外食の日を含めて平均的にこの量を確保するのは、現代の食生活では意外とハードルが高いのです。
現代人の摂取実態と不足分
残念なことに、現代日本人の魚介類の摂取量は年々減少しています。
特に20代〜40代の働き盛り世代では、EPA・DHAの摂取量が目標値の半分程度、あるいはそれ以下というデータもあります。
欧米型の肉食中心の生活や、調理の手間がかかる魚料理の敬遠が主な原因です。
圧倒的に足りていないのが現実なのです。
「週に1回、居酒屋でホッケを食べるから大丈夫」と思っていても、残りの6日間で不足していれば、体内のEPA・DHA濃度はなかなか上がりません。
中性脂肪が気になる方は、まずは「自分は絶対的に不足している」という前提に立ち、意識的に魚を選ぶ頻度を増やす必要があります。
次の章では、どの魚を食べれば効率よく摂取できるのか、ランキング形式で見ていきましょう!
EPA・DHAを多く含む食品ランキング【青魚最強説】

効率よくEPA・DHAを摂取するためには、「どの魚を食べるか」が非常に重要です。
白身魚や赤身魚にも含まれてはいますが、やはり圧倒的な含有量を誇るのは「青魚」たちです。
スーパーで手軽に買える魚の中で、どれが一番コストパフォーマンスならぬ「EPAパフォーマンス」が良いのでしょうか?
また、魚以外の植物性食品からもオメガ3は摂れるのか、気になるところですよね。
ここでは、日々の献立に取り入れやすい食材を中心に、EPA・DHAの含有量ランキングをご紹介します。
これを知っておけば、買い物で迷うことがなくなりますよ!🐟
サバ、イワシ、サンマ…含有量トップの魚たち
EPA・DHAを効率よく摂るなら、以下の魚が「四天王」と言えるでしょう(可食部100gあたり)。
1. サバ(特に本マグロのトロにも匹敵!)
サバはEPA・DHAともに非常に豊富です。特に旬の脂が乗ったサバは最強クラス。缶詰でも栄養価が下がりにくく、手軽さNo.1です。
2. サンマ
秋の味覚サンマも優秀です。内臓(わた)付近にも脂が多く含まれていますが、苦味が苦手な方は身だけでも十分な量が摂れます。
3. イワシ(マイワシ)
安価で手に入りやすく、EPAの比率が高めなのが特徴。血液サラサラ効果を狙うなら積極的に摂りたい魚です。
4. ブリ(ハマチ)
青魚特有のクセが少なく、お刺身や照り焼きで人気です。特にDHAが豊富に含まれています。
これら「背中の青い魚」をローテーションで食べるのが、最も効率的な中性脂肪対策と言えます。
魚以外の食品(植物性オメガ3)との違い
「魚が苦手だから、亜麻仁油やえごま油で代用したい」という方もいるかもしれません。
これらの植物油やクルミに含まれるのは「α-リノレン酸」というオメガ3系脂肪酸です。
α-リノレン酸も体内でEPAやDHAに変換されるのですが、その変換率は約10〜15%程度と非常に低いのがネックです。
つまり、EPA・DHAの直接的な効果(中性脂肪低下など)を期待する場合、植物性オメガ3だけでは力不足になりがちです。
もちろん健康には良い油ですが、中性脂肪対策の主役はあくまで「魚の油」とし、植物油はサポート役として考えるのが賢明です。
魚を食べるのが難しい日は、この後紹介するサプリメントの活用も視野に入れましょう。
効果を最大化する「食べ方」と「調理法」のコツ【生vs加熱】

同じ魚を食べるにしても、調理法ひとつで摂取できるEPA・DHAの量が大きく変わってしまうことをご存知ですか?
EPA・DHAは「脂」の中に含まれています。
そのため、調理中に脂が流れ落ちてしまえば、せっかくの成分も台無しになってしまうのです。
また、熱による酸化にも弱いため、扱いに少しコツがいります。
ここでは、貴重な成分を逃さず、余すことなく体に取り入れるための「損しない食べ方」と調理のポイントを伝授します。
これを知っているだけで、毎日の食事の効果が何倍にも変わってきますよ!🍳
刺身がベスト!加熱で脂が落ちるのを防ぐ
結論から言うと、EPA・DHAを最も無駄なく摂取できる調理法は「生食(お刺身)」です。
加熱調理をすると、魚の脂が溶け出してしまいます。
例えば、焼き魚(網焼き)にすると、滴り落ちる脂とともに約20〜30%のEPA・DHAが失われると言われています。
揚げ物(フライ)にいたっては、揚げ油の中に魚の脂が溶け出し、逆に揚げ油を吸ってしまうため、EPA・DHAが半減するだけでなくカロリーもアップしてしまいます。
ですから、新鮮な魚が手に入ったら、まずはお刺身やカルパッチョで食べるのが一番の得策です。
加熱する場合は、流れ出た脂も一緒に食べられる「煮魚」や、ホイル焼き、スープなどがおすすめです。
汁まで飲み干すことで、溶け出した成分もしっかり回収しましょう。
缶詰は汁ごと使うのが正解
忙しい現代人の強い味方、サバ缶やイワシ缶。
これらは生の魚を缶に詰めてから加熱殺菌しているため、空気に触れず酸化しにくいという素晴らしいメリットがあります。
さらに、骨まで柔らかくなっておりカルシウムも摂れます。
ここで重要なのは、「缶汁を捨てないこと」です。
缶詰の中に溜まっている汁には、魚から溶け出したEPA・DHAがたっぷりと含まれています。
この汁を捨ててしまうのは、まさに宝をドブに捨てるようなもの!😱
お味噌汁に入れたり、炊き込みご飯に使ったり、サラダのドレッシング代わりにしたりして、最後の一滴まで活用してください。
水煮缶なら余計な糖分や塩分も調整しやすく、中性脂肪対策には特におすすめです。
酸化は大敵!EPA・DHAを守る保存テクニックと食べ合わせ

EPA・DHAには最大の弱点があります。それは「非常に酸化しやすい」ということです。
酸化した油は、体に悪影響を与える「過酸化脂質」に変わり、かえって老化や炎症の原因になりかねません。
「体に良いと思って食べていたのに、逆効果だった…」なんてことにならないように、酸化を防ぐテクニックは必須の知識です。
ここでは、魚の保存方法から、一緒に食べることで体の中での酸化を防ぐ「最強の食べ合わせ」までをご紹介します。
ちょっとした工夫で、成分の鮮度と質を守り抜きましょう。🛡️
非常に酸化しやすい弱点をカバーする抗酸化食材
体の中に入ったEPA・DHAも、活性酸素の攻撃を受けると酸化して力を失ってしまいます。
そこで活躍するのが、酸化から守ってくれる「抗酸化物質」を含む食材です。
特におすすめなのが、以下の組み合わせです。
ビタミンE: 「若返りのビタミン」とも呼ばれ、脂質の酸化を防ぐ力が最強です。アーモンド、ゴマ、アボカド、カボチャなどに多く含まれます。
ビタミンC: 酸化して疲れたビタミンEを復活させる働きがあります。レモン、ブロッコリー、パプリカなど。
β-カロテン: 緑黄色野菜(人参、ほうれん草など)に含まれます。
例えば、焼き魚にレモンを絞る、お刺身に大葉やツマを添えて一緒に食べる、ゴマ和えにする。
これらは単なる彩りや風味付けではなく、理にかなった酸化防止策なのです。
緑黄色野菜やビタミンEと一緒に摂るメリット
具体的なメニュー例を挙げてみましょう。
サバ缶とトマトの煮込み: トマトのリコピン(抗酸化作用)との相乗効果。
サーモンとアボカドのサラダ: アボカドのビタミンEがサーモンの脂を守ります。
青魚の南蛮漬け: 野菜たっぷりのあんと酢の力でさっぱりと。
また、魚を買ってきたらすぐに食べるのが鉄則ですが、保存する場合は「空気に触れさせない」ことが重要です。
ラップでぴっちりと包み、さらにジップロックなどに入れて空気を抜いてから冷蔵・冷凍しましょう。
酸化した魚は独特の生臭さが出ます。「ちょっと臭うな」と思ったら、酸化が進んでいるサインかもしれません。
新鮮なうちに、抗酸化食材と一緒に美味しくいただく。これが中性脂肪対策のゴールデンルールです。
魚が苦手な人へ。サプリメントの上手な選び方【酸化・含有量・水銀】

「理屈は分かったけど、毎日魚料理を作るのは正直無理…」
「魚のにおいがどうしても苦手」
そんな方にとって、サプリメントは非常に強力な助っ人です。
しかし、EPA・DHAサプリは市場に溢れており、品質もピンからキリまであります。
適当に選ぶと、酸化した油を飲んでいるだけだったり、肝心の成分がほとんど入っていなかったりすることも…。
ここでは、失敗しないための「プロ目線のサプリ選びの基準」を3つのポイントに絞って解説します。
あなたの体に入るものですから、安全性と品質にはこだわりましょう。
酸化防止対策がされているか(個別包装など)
前述の通り、EPA・DHAは酸化しやすい成分です。
ボトルに大量に入っているタイプは、蓋を開け閉めするたびに空気に触れ、最後の方には酸化が進んでいるリスクがあります。
おすすめは、「PTPシート(薬のように1粒ずつ押し出すタイプ)」や「アルミ個包装」になっているものです。
これなら飲む直前まで空気に触れず、鮮度を保つことができます。
また、サプリメントのカプセル自体にビタミンEなどの抗酸化剤が配合されているかどうかもチェックポイント。
「特許製法で酸化を防ぐ」など、品質保持にコストをかけているメーカーの製品を選ぶと安心です。
EPA・DHAの含有量と純度をチェック
パッケージの表面に「EPA・DHA配合!」と大きく書いてあっても、裏面の成分表示を見ると「1日分で50mg」など、微量しか入っていない商品もあります。
中性脂肪対策として効果を期待するなら、1日分で最低でも500mg以上、できれば1000mg近く摂取できるものが理想です。
また、「魚油(フィッシュオイル)」の量と、「EPA・DHA」の量は違います。
魚油の中にどれだけの濃度でEPA・DHAが含まれているか、という「純度」も重要です。
純度が低いと、余計な油や不純物を多く摂ることになってしまいます。
機能性表示食品として、「中性脂肪を低下させる機能がある」と明記されている商品は、含有量が保証されているため、選ぶ際の一つの目安になります。
安全性(水銀検査・GMP)の確認
大型の魚には、食物連鎖によって水銀や重金属が蓄積されているリスクがあります。
毎日飲むサプリメントだからこそ、原料となる魚の安全性は気になりますよね。
信頼できるメーカーであれば、「水銀・重金属検査済み」や「放射能検査済み」であることを公式サイトなどで公表しています。
また、イワシやカタクチイワシなどの小型魚を原料にしているものは、比較的汚染リスクが低いとされています。
さらに、「GMP認定工場」(医薬品レベルの製造管理基準)で作られているかどうかも、品質を見極める重要な指標です。
「安かろう悪かろう」を避け、自分の体への投資として信頼できる製品を選びましょう。
摂取のベストタイミングは?朝・昼・晩いつ飲むべきか

サプリメントや食事でEPA・DHAを摂るとして、いつ摂るのが一番効果的なのでしょうか?
「薬じゃないからいつでもいい」と思っていませんか?
実は、吸収率や体内時計の観点から、「ゴールデンタイム」が存在することが近年の研究で分かってきました。
同じ量を摂るなら、より効率よく体に届くタイミングを選びたいですよね。
ここでは、吸収メカニズムに基づいた最適な摂取タイミングをご紹介します。
明日からの習慣が少し変わるかもしれませんよ!⏰
吸収率が高まるのは「食後」
EPA・DHAは脂溶性(油に溶ける性質)の成分です。
空腹時に摂っても、胆汁(脂の消化を助ける液)が十分に分泌されていないため、吸収されずにそのまま排出されてしまう可能性があります。
逆に、食事をして胃腸が活発に動き出し、胆汁が分泌されている「食後(または食事中)」に摂ることで、吸収率はグンとアップします。
特に、ある程度脂質を含む食事と一緒に摂ると、他の油と一緒に乳化されてスムーズに吸収されます。
サプリメントを飲むなら、「朝起きてすぐ」ではなく「朝食後」や「夕食後」に習慣づけるのがおすすめです。
朝食に魚を食べるメリット(体内時計)
最近の研究(時間栄養学)では、「朝に魚油を摂ると、脂質代謝の改善効果が高い」というデータが報告されています。
朝にEPA・DHAを摂取することで、体内時計のリセットを助けたり、日中の脂肪燃焼をサポートしたりする可能性があるのです。
日本の伝統的な「朝定食の焼き魚」は、実は理にかなった最強のスタイルだったわけですね!😲
もし可能なら、朝食にサバ缶や焼き魚を取り入れるか、サプリメントを朝食後に飲むようにすると、中性脂肪対策としての効率が最大化するかもしれません。
夜はカロリーを控えめにし、朝にしっかり良質な脂質を摂る。これが新しい健康常識になりつつあります。
副作用はある?過剰摂取のリスクと薬との飲み合わせ

「体に良いものなら、たくさん摂れば摂るほどいいのでは?」
そう思って大量にサプリを飲んだりしていませんか?
EPA・DHAは食品成分なので基本的には安全ですが、「過ぎたるは及ばざるが如し」です。
特定の持病がある方や、薬を服用している方は、注意が必要なケースもあります。
ここでは、知っておくべきリスクと、摂取の上限についてお伝えします。
安全に続けるために、必ず目を通してくださいね。⚠️
血液凝固阻止剤などを服用中の注意
EPAには強力な「血液サラサラ効果(血小板凝集抑制作用)」があります。
これは通常メリットですが、すでに病院で「ワーファリン」などの抗凝固薬(血を固まりにくくする薬)を処方されている場合、作用が重複してしまう恐れがあります。
薬とEPAを併用することで、血が止まりにくくなりすぎる(出血傾向)リスクが高まる可能性があるのです。
手術や抜歯を控えている場合も注意が必要です。
持病で薬を飲んでいる方は、自己判断で高用量のEPAサプリを飲み始める前に、必ずかかりつけの医師や薬剤師に相談してください。
「食品だから大丈夫」という油断は禁物です。
摂りすぎによるカロリーオーバーや胃腸への影響
EPA・DHAは「油」です。
当然ながらカロリーがあります(脂質は1gあたり9kcal)。
体に良い油とはいえ、大量に摂取すればカロリーオーバーになり、逆に肥満の原因になってしまいます。
また、一度に大量の油を摂取すると、消化不良を起こして下痢や軟便、胃もたれを引き起こすことがあります。
サプリメントのパッケージに記載されている「1日の目安量」は必ず守りましょう。
厚生労働省の上限設定はありませんが、一般的にはサプリメント等で追加摂取する場合は、1日3g(3000mg)以内に留めるのが安全とされています。
適量を長く続けることこそが、健康への一番の近道です。
EPA・DHAだけじゃない!中性脂肪を下げる生活習慣【プラスα】

ここまでEPA・DHAについて詳しく見てきましたが、最後に大切なことをお伝えします。
いくらEPA・DHAを摂っていても、その効果を打ち消してしまうような生活をしていては意味がありません。
中性脂肪を下げるためには、EPA・DHAの摂取という「プラス」のアプローチと同時に、中性脂肪を増やす原因を減らす「マイナス」のアプローチも必要です。
ここでは、EPA・DHAの効果を底上げするために、併せて取り組みたい生活習慣のポイントを2つ紹介します。
これを組み合わせれば、次の健康診断が楽しみになるはずです!💪
糖質・アルコールのコントロールも必須
中性脂肪の原料となるのは、脂質だけではありません。
実は、余った「糖質(炭水化物、甘いもの)」と「アルコール」が、肝臓で中性脂肪に合成される最大の要因なのです。
ご飯や麺類の大盛り、甘いジュースやお菓子、そして毎晩の晩酌。
これらを無制限に摂りながらEPAサプリを飲んでも、蛇口を開けっ放しで床を拭いているようなものです。
* 夕食の炭水化物を少し減らす
* 甘い飲み物を無糖のお茶に変える
* 休肝日を週に2日作る
こうした小さな積み重ねが、肝臓の負担を減らし、EPA・DHAが本来の力を発揮できる環境を作ります。
有酸素運動を取り入れて燃焼をサポート
EPA・DHAには「脂肪燃焼を助ける」働きがありますが、実際に脂肪を燃やすスイッチを入れるのは「運動」です。
特にウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は、血液中の中性脂肪をエネルギーとして消費するのに最適です。
1日20〜30分程度、軽く汗ばむくらいの運動を習慣にできればベストです。
「まとまった時間が取れない」という方は、通勤時に一駅歩く、エスカレーターではなく階段を使う、といった「ちりつも」運動でも十分効果があります。
EPA・DHAで脂肪を分解しやすくし、運動で一気に燃やす。
この黄金コンビで、中性脂肪を撃退しましょう!🔥
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
中性脂肪対策におけるEPA・DHAの重要性と、効果的な摂り方について詳しく見てきました。
今回のポイントを改めてまとめます。
- 中性脂肪は放置すると血管リスクを高めるが、EPA・DHAで対策が可能。
- 青魚(サバ、イワシ等)を生(刺身)や缶詰汁ごと食べるのが最も効率的。
- 酸化は大敵。抗酸化食材(ビタミンE・C)と組み合わせ、保存には注意する。
- 食事で補えない分は、酸化対策と含有量がしっかりしたサプリメントを活用する。
- 摂取タイミングは「朝食後」がおすすめ。糖質制限や運動も併用すると最強。
血液の状態は、1日2日で劇的に変わるものではありません。
しかし、今日食べた魚、今日飲んだサプリメントは、確実にあなたの数ヶ月後の血液を作っていきます。
「次の健康診断で医師を驚かせてやる!」
そんな前向きな気持ちで、できることから少しずつ、サラサラ習慣を始めてみませんか?
あなたの体が軽やかになり、不安なく毎日を楽しめるようになることを心から応援しています!✨
まずは今週、スーパーで「サバ缶」か「お刺身」をカゴに入れてみましょう。
そして、自分に合ったEPA・DHAサプリメントを比較検討してみるのも良い第一歩です。
※本記事は情報提供を目的としており、医師の診断に代わるものではありません。持病をお持ちの方や服薬中の方は、医師にご相談の上で摂取してください。