キャンデリラロウとは、半乾燥地域に生息するトウダイグサ科のキャンデリラから抽出される植物性の天然ワックス。黄褐色で常温では固形を示す。樹脂のような特有のにおいがある。主成分は高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル。
温度耐性、光沢性、展延性、分散性、保存性に優れ、炭化水素含有量が40~50パーセントと高いことが特徴である。
その優れた温度耐性と形状から、化粧品では油性基材として固形化粧品の硬さを調節することを目的に、石けん、口紅、リップクリーム、などに配合されている。口紅などのスティック状の化粧品に用いた場合はツヤだし効果も付加される。その他の化粧品ではヘアワックス、クリームなどにも使われている。
ただキャンデリラロウ単体で用いることはあまりなく、だいていはカルナウバロウなど他のロウと混ぜ合わせて使われる。
化粧品以外には、医薬品の錠剤のコーティング、磨き剤、接着剤、鉛筆やクレヨンの原料として利用されている。
キャンデリラロウは植物由来の成分であることからアレルギー性は低い。副作用も特に報告されていない。