ワセリンとは、石油から精製される炭化水素の混合物。黄白色～微黄色で、味・におい共になし。液性のものは流動パラフィンに分類され、固形のものは固形パラフィンに分類される。
ワセリンにはいくつかの種類がある。日本薬局方は白色ワセリンと、白色ワセリンを脱色・精製した黄色ワセリンの2種が収載されている。その他に、さらしみつろう、ステアリルアルコール、コレステロールを配合した親水ワセリンと呼ばれるものもある。
ワセリンは粘度が高く、日光や湿気によって酸敗することがない。肌に塗布した場合は、水分の蒸発を防ぎ、乾燥から肌を守る効果がある。
化粧品では、主に保護剤やヘアコンディショニング剤、油剤として、クレンジングクリーム、アイシャドウ、口紅、ポマード、ヘアクリーム、整髪剤、ヘアクリーム、ヘアローションなどに使用されている。
化粧品以外では、機械類のさび止めに用いられたり、医薬品として、手足のひび、あかぎれ、創傷などへの塗布剤にも配合されている。
使用すると肌が黒くなるなどの副作用も報告されていたが、それは石油の精製過程で不純物が混じっていたためである。近年は、精製技術も進歩し、ほとんどの不純物を取り除けるようになった。（使用画像はイメージです）