酸化亜鉛

 酸化亜鉛とは、酸素と亜鉛の化合物。亜鉛華との名称もある。白色の細かい粉末で、純度が高くなるほど透明になる。味・におい共になし。炭酸亜鉛や可溶化亜鉛溶液、亜鉛鉱石から工業的に合成されるが、ニュージーランドでは、天然ものとして紅亜鉛鉱が産出される。

 酸化チタンには及ばないが、被膜作用、紫外線遮断作用があり、UV-Aを拡散する働きがあることから、ファンデーションや日焼け止めのベースパウダーに配合されている。その他にも、収れん作用、防腐作用があることから、カーマインローション、ボディパウダー、クリーム、マニキュア、メイクアップ製品に使用されている。化粧品以外では、医薬品や工業用に用いられている。

 酸化亜鉛は、長期間使用しても鉛中毒を起こさないことが知られており、古くから、おしろいに使われており、上記の酸化チタンが現れるまでは、最もポピュラーな白色顔料として、人々に利用されてきた。

 副作用としては、肌にダメージを与え老化を促進させる、活性酸素の発生が報告されている。また、粉塵の吸入によって、咳、胸の苦しさ、発熱などがおきる場合があるが、市販されている製品を使用する程度では、そういった症状が出ることはない。(使用画像はイメージです)