カルナウバロウ

 カルナウバロウとは、南米に生息するカルナウバロウヤシから得られる植物性の天然ワックスである。色は淡黄色~淡褐色。常温では個体を維持する。主成分はセロチン酸ミリシルなどの脂肪酸と高級アルコールからなるエステル。

 融点が高く夏季でも軟化変形しない性質と、優れた光沢性から、主に製品の形状の維持や粘度の調整、つや出しを目的に、乳液、クリーム、口紅、リップ、メイクアップ化粧品などに配合されている。口紅、リップに用いる場合は、くちびるの乾燥防止にも効果を発揮する。その他の化粧品では、固めてムダ毛を処理する脱毛ワックスなどに使用されている。

 化粧品以外でも、やはり形状の固定が主目的で、医薬品やサプリメントなどの錠剤成型に利用されている。 そうした経口摂取する製品にも配合されるのは、安全性が認められているからである。したがって、口紅、リップなど口から摂取する可能性の高い化粧品には、特に必要不可欠な成分といえる。(使用画像はイメージです)