赤色201号・赤色202号の安全性は?口紅の成分が不安なあなたへ贈る真実

毎日使う口紅やネイルに含まれる「赤色201号」や「赤色202号」という成分を見て、「これって体に悪くないのかな?」「発がん性があるって本当?」と不安を感じていませんか。鏡の前で自分を美しく彩る時間は、本来とても楽しく、心躍るものであるはずです。それなのに、成分表示にある見慣れない数字の羅列が、あなたのその純粋な楽しみを奪ってしまっているのかもしれません。

結論から申し上げますと、赤色201号および赤色202号は、日本の法律(医薬品等着色料指定規則)によって「化粧品への配合」が認められている成分です。しかし、食品への使用が禁じられていることや、過去に「表示指定成分」とされていた歴史から、安全性を疑問視する声があるのも事実です。

この記事では、プロの視点から赤色201号・赤色202号の正体を解き明かし、なぜリスクが語られるのか、私たちはどのように付き合っていけばよいのかを詳しく解説します。あなたの不安を解消し、明日からのメイクをより晴れやかな気持ちで楽しむためのヒントをお届けします。


目次

赤色201号・赤色202号とは?基本的な性質と特徴

まずは、これらの成分が一体何者なのか、その正体から見ていきましょう。

タール色素(合成着色料)の正体

赤色201号や赤色202号は、「タール色素」と呼ばれる合成着色料の一種です。元々は石炭から抽出されるコールタールを原料として作られていたためこの名前がありますが、現在は石油を原料として合成されています。

これらは非常に鮮やかな発色が特徴で、わずかな量でもはっきりとした色を出すことができるため、化粧品業界では欠かせない存在となっています。

食品添加物との違いと使用制限の理由

ここで重要なのが、「食品には使えない」という点です。赤色102号や黄色4号などの一部のタール色素は食品への配合も認められていますが、赤色201号と202号は「化粧品のみ」に使用が限定されています。

その理由は、過去の動物実験などで発がん性や肝臓への影響(肝臓腫など)が疑われた経緯があるからです。口から直接摂取する食品としては安全性が十分とは言えないため、厚生労働省によって厳しい制限が設けられています。

表示指定成分としての歴史

かつて、これらは「表示指定成分」と呼ばれていました。これは、過去にアレルギーや皮膚トラブルを引き起こした事例がある成分を、消費者が避けて選べるようにパッケージへの記載を義務付けたものです。現在は全成分表示が義務化されていますが、今でも「注意が必要な成分」という認識が根強く残っています。


なぜ口紅に赤色201号・赤色202号が使われるのか

「安全性が懸念されるなら、使わなければいいのに」と感じる方も多いでしょう。しかし、それでもメーカーが使い続けるには理由があります。

鮮やかな発色と持続性のメリット

タール色素の最大の強みは、「圧倒的な発色の良さ」です。

  • 一塗りで顔色をパッと明るくする鮮やかな赤
  • 長時間塗り直さなくても落ちにくい持続性

これらは、天然の色素(ベニバナやカルミンなど)ではなかなか再現できないものです。特に落ちにくい口紅(ティント処方など)には、これらの合成色素が重要な役割を果たしています。

化粧品(口紅・ネイル等)における主な役割

口紅以外にも、マニキュアやチーク、ファンデーションなどにも配合されています。特に赤色202号は口紅との相性が良く、深みのある赤を作る際に多用されます。消費者が「落ちない」「発色が綺麗」という機能を求める限り、これらの成分はメーカーにとって強力な武器となるのです。


気になる安全性と毒性。赤色201号・赤色202号のリスクとは

私たちが最も知りたいのは、「結局、使っても大丈夫なのか?」という点ですよね。リスクの側面を掘り下げます。

発がん性や内臓への影響に関する懸念の真相

ネット上で囁かれる「発がん性」については、主に原料の不純物や、大量摂取時の動物実験データに基づいています。しかし、化粧品に配合される濃度は通常1%程度と極めて微量です。

皮膚から体内に吸収される「経皮吸収」の量も、内臓に深刻な影響を及ぼすレベルではないというのが現代の一般的な見解です。ただし、「絶対にゼロリスク」と言い切れないのが、化学物質の難しい側面でもあります。

アレルギー性接触皮膚炎と肌荒れのリスク

毒性よりも身近なリスクとして挙げられるのが、「アレルギー」です。

赤色201号や202号は、特定の人にとってアレルギー反応(接触性皮膚炎)を引き起こす可能性があります。

  • 唇が腫れる
  • 皮が剥ける
  • 赤みや痒みが出る

もし特定の口紅を使って毎回唇が荒れる場合、これらの色素が原因である可能性は否定できません。

注記: 唇は他の皮膚に比べて角質層が薄く、バリア機能が弱いため、刺激を感じやすい部位です。


配合成分の安全性はどう守られている?

不安を煽るばかりではなく、どのように規制されているのかを知ることで、冷静な判断が可能になります。

配合濃度1%以下という規制の意味

日本の薬機法に基づき、化粧品メーカーは厳格な安全基準を遵守しています。赤色201号などは、使用できる部位や濃度が細かく決められており、通常の使用範囲内であれば即座に健康を害することはありません。この「1%以下」という数字は、多くの試験を経て、毒性が発現しないとされるレベルからさらに余裕を持って設定された数値です。

専門機関による厳格なチェック

化粧品が市場に出るまでには、パッチテストや刺激性試験など、重層的なチェックが行われます。私たちがドラッグストアやデパートで目にする製品は、少なくとも国が定めた安全基準をクリアした「合格品」なのです。


肌トラブルを避けるためにできる具体的な対策

「リスクがあるのは分かったけれど、メイクは楽しみたい」というあなたへ、具体的な自衛策をご提案します。

パッチテストの重要性と正しいやり方

新しい化粧品を使う前には、必ずパッチテストを行いましょう。

  1. 二の腕の内側など、目立たない場所に少量を塗る
  2. 24時間〜48時間放置し、赤みや痒みが出ないか確認する
  3. 特に唇が敏感な方は、唇の端に少量塗って様子を見る

これだけで、大きな肌トラブルを未然に防ぐことができます。

合成着色料フリー(タール色素不使用)の選択肢

もしあなたが敏感肌であったり、将来的な蓄積リスクを少しでも減らしたいと考えているなら、「タール色素フリー(合成着色料不使用)」の製品を選ぶのが賢明です。

現在はオーガニックブランドやミネラルコスメブランドから、天然色素のみを使用した高品質な口紅がたくさん販売されています。

特徴タール色素(赤201/202等)天然色素(カルミン/ベニバナ等)
発色鮮やかでバラエティ豊富穏やかで肌馴染みが良い
色持ち非常に良い落ちやすいものが多い
肌への刺激アレルギーのリスクあり刺激は少ないが発色に限界あり
主なブランド一般的なデパコス・プチプラオーガニック・ミネラルコスメ

赤色201号・赤色202号を避けたい人へ。成分表示のチェック法

自分で納得して製品を選べるようになると、買い物がもっと楽しくなります。

全成分表示から見分けるコツ

化粧品のパッケージの裏側にある「全成分表示」を確認してください。末尾の方に「赤201」「赤202」といった形で記載されています。これらが入っていないものを探す際は、「着色料不使用」や「天然色素使用」といったキーワードを目印にしましょう。

代替成分として注目される「カルミン」の注意点

タール色素を避ける際によく使われるのが「カルミン(コチニール)」という天然色素です。これはエンジムシという虫から抽出される成分です。

天然なので安全と思われがちですが、カルミン自体も特定の人にはアレルギー反応(アナフィラキシーなど)を引き起こす可能性があるため、どちらが自分に合うかは慎重に見極める必要があります。


まとめ:知識を持って、自分らしい美しさを選ぼう

赤色201号や赤色202号は、私たちの日常を彩るために開発された便利な成分です。一方で、食品には使えないほどの強い性質を持ち、一部の人にはアレルギーの原因となるリスクも秘めています。

  • 「発色の良さと色持ちを優先したい」
  • 「少しでもリスクのあるものは避け、肌に優しいものを選びたい」

どちらの選択も正解です。大切なのは、情報の表面だけを見て怖がるのではなく、「自分にとって何が大切か」を基準に選ぶことです。

もし今使っている口紅で唇が荒れているなら、それは体が「この成分は合わないよ」と教えてくれているサインかもしれません。そんな時は、一度タール色素フリーのアイテムを試してみてください。あなたの唇が健やかで、心からメイクを楽しめる日々が続くことを願っています。


FAQ(よくある質問)

Q1. 赤色201号が入った口紅を食べてしまったらどうなりますか?

A1. 食事の際に少量の口紅が口に入る程度であれば、すぐに健康被害が出る可能性は極めて低いです。配合濃度は非常に低く、胃腸を通り過ぎて排出されるため、過度に心配する必要はありません。ただし、お子様などが誤って1本丸ごと食べてしまったような場合は、すぐに医師に相談してください。

Q2. 「赤色201号」と「赤色202号」に違いはありますか?

A2. 化学構造が異なります。赤色201号は「レジンレッド」、赤色202号は「リソールルビンBCA」と呼ばれ、色味や油への溶けやすさが異なります。赤色202号の方が口紅に配合される頻度が高い傾向にありますが、安全性やアレルギーのリスクについては、どちらも同様に注意が必要です。

Q3. 「無添加」と書いてあれば、これらの成分は入っていませんか?

A3. 「無添加」という言葉に法的な定義はありません。「香料無添加」でも着色料は入っている場合があります。必ず成分表を確認し、「タール色素不使用」や「合成着色料不使用」と明記されているものを選びましょう。

Q4. 海外製の化粧品はもっと危険ですか?

A4. 国によって基準が異なります。例えば、日本では認められていてもアメリカ(FDA)では禁止されている成分、あるいはその逆もあります。日本で正規に輸入・販売されているものであれば、日本の厳しい薬機法をクリアしているため、極端に危険性が高いということはありません。