チモールとは、殺菌消毒成分の一種。無色の結晶ないし結晶性の粉末。洗浄性と刺激性が強く、ツンとしたシャープな香りがある。
細菌や真細菌のタンパク質を変容させる働きがあり、このことから殺菌、防腐を目的とした製品に利用されている。
代表的なものでいえば、虫歯の穴や根幹の消毒、歯髄炎の鎮痛・鎮静を目的として歯科用で20パーセント液が用いられたり、歯磨き粉、口腔咽喉薬、うがい薬、歯槽膿漏薬などに添加されている。その他には、石けん、トニック、男性用ローションなどの化粧品や洗浄剤などにも配合されている。
かつては駆虫剤として、回虫や蟯虫の駆除に用いられたことがあったが、近年はほとんどこの目的では使用されていない。
チモールには皮膚毒性があり、一説では飲み込んだ場合も有害とされている。副作用としてはアレルギーが報告されており、発ガン性や環境ホルモンの疑いもある。
したがって、チモールが配合されている歯磨き粉などのオーラルケア製品を使用する場合は、十分注意が必要である。(使用画像はイメージです)