カラギーナン

 カラギーナンとは、スギノリやツノマタなどの紅藻類から抽出・精製された多糖類である。白色~淡黄色褐色の粉末で、味・におい共になし。カラゲナン、カラゲニンとも呼ばれ、アイリッシュモスエキスとの別名もある。

 水によく溶け、特有の粘性があるのが特徴。保湿効果も備えており、肌にしなやかなハリを与える効果がある。

 これらの性質から、主に増粘剤、ゲル化安定剤、感触調整剤として化粧水、乳液、クリーム、ローション、安全カミソリ用のシェービングジェル、美白クリーム、シャンプーなどに配合されている。シェービングに用いた場合は、肌へのすべりをよくし、なめらかな剃り心地にしたり、カミソリ負けを防ぐ働きがある。

 化粧品以外では、食品分野で食品用糊料として、乳製品、菓子類、水産練製品などにも用いられている。

 カラギーナンは、古くはアイルランド人の沿岸部に住む主婦たちが、粉末にしたものを牛乳に入れ、プリンに似たミルクゼリーを作っていた。日本には1955年(昭和30年)頃に欧米から紹介され、食品利用が始められると共に、国内でも生産されるようになった。

 副作用としては、発ガン性が報告されている。(使用画像はイメージです)