ラウリン酸

 ラウリン酸とは、炭素数12の飽和脂肪酸。ドデカン酸とも呼ばれる。ヤシ油や月桂樹の果肉油などの植物油に多く含まれており、それらを加水分解した後、蒸留精製することで得られる。無色~白色の針状結晶で特有のにおいがある。エーテル、ベンゼンなどの有機溶剤にはよく溶けるが、水には溶けない。

 化粧品では、製品の泡立ちをよくすることを目的に、石けん、液体石けん、シャンプー、洗顔料などに配合されている。また、ラウリル酸は還元することでラウリルアルコールとなり、これは洗剤の原料に利用されている。

石けんには、ラウリル酸の他にミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸など他の脂肪酸も使われている。最も泡立ちをよくするのはミリスチン酸で、ラウリル酸はその次。

これらの脂肪酸には、pHを落として肌あたりをよくしたり、石けんを白色にする働きもある。

 ラウリン酸の副作用としては、発ガン性の疑いと経口摂取による中度の毒性が報告されている。(使用画像はイメージです)